お久しぶりです。 だいぶ更新が滞ってしまいました。 最近は親の介護が理由でインドと日本を数ヶ月単位で移動する生活スタイルをしています。それで先月からまた日本に来ています。
インドにいると日本のことが気になり、日本にいるとインドのことが気になり、心の居住地は日本とインドが半々です。
先日、家の中を整理していたら、インド狂いをしていた若い頃に日本の家族へ送ったポストカードが出てきて、こんなサードゥの写真付の葉書を送られたら親はさぞかし心配したであろう、と年齢を重ねた今になって気づいてしまいました。リシケシュと大阪の往復は体力的にハードですが、最後にできる親孝行だと思って明日何があっても後悔しないように過ごそうと思います。
聞いてすぐに神に捧げるバジャンであるというのはわかるのですが、なぜメインの歌詞の中に「メーレー サルカール アーエー へェーン मेरे सरकार आये है」という歌詞があるのだろうとずっと不思議でした。
私はサルカールの意味を「政府」という意味でしか知らなかったので、政府関係の人が家に来たことを何故こんな喜びに満ちて神々しく歌えるのか謎だったんですね。
インド人に聞いて腑に落ちたのですが、ここでいうサルカールは「神様」そのものだそうです。つまり「神様が家に来た」と。
そこでさらに政府と神がなぜ同じ単語なのかという疑問がわきました。
教えたくれたインド人によれば「政府は民間ではできないことを行い、全ての人へ平等に公共サービスを提供することができる。理想はそこに私心もなく、国家や神に奉仕するために政治家が存在するから、政府の仕事は本来神様レベルの境地で行われるもの。そのような政府のもとでは税金の使い途も正しい。」といいます。
政治は国や神への奉仕のためのカルマであるべきで、バガヴァッド・ギーターの世界だなとぁと感心したのでした。 十分な報酬を受けながら「民間企業ならもっともらっている。もっと報酬を受け取ってよいはず」と言う日本の政治家もいるようですが、民間企業とお給料を比べるという意識では、インドの言葉の中にある政府と神が重なり合う「サルカール」という言葉の域の仕事は務まらないと思います。
もしかしたら、こんな考えは古いんですかねえ?
◆このバジャンの歌詞
メーレー サルカール アーエー ハェーン◆
Pakhāro inke charanon ko, bahā kar prem kī gangā,
Bahā kar prem kī gangā, bichhā do apnī palakon ko,
Mere sarkar aaye hain.
Saja do ghar ko gulshan sa, mere sarkar aaye hain..
家をバラの庭のように飾り立てよ、
私の主よ、来てくださった、私の主よ、来てくださった。
粗末な小屋さえ花嫁のように輝き、
粗末な小屋さえ花嫁のように輝き、
私の主よ、来てくださった。
家をバラの庭のように飾り立てよ、
私の主よ、来てくださった。
Umṛ āī merī ānkhen, dekh kar apne bābā ko,
Dekh kar apne bābā ko, huī roshan merī galīyan,
Mere sarkar aaye hain.
Saja do ghar ko gulshan sa, mere sarkar aaye hain..
その足を洗い清めよ、
愛のガンジスを流して、愛のガンジスを流して。
自分のまぶたを敷物のように広げよ、
私の主よ、来てくださった。
家をバラの庭のように飾り立てよ、
私の主よ、来てくださった。
Sarkar ā gaye hain mere garīb khāne mein,
Āyā hai dil ko sukhūn unke karīb āne mein,
Muddhat se pyāsī akhiyon ko milā āj vo sāgar,
Bhaṭkā thā jisko pāne ke khātir is zamāne mein.
Saja do ghar ko gulshan sa, mere sarkar aaye hain..
私の目から涙があふれ出た、
自分の父(神)を見て、自分の父(神)を見て。
私の通りさえ照らされて輝き、
私の主よ、来てくださった。
家をバラの庭のように飾り立てよ、
私の主よ、来てくださった。
Tum ākar phir nahīn jāna, merī is sūnī duniyā se,
Merī is sūnī duniyā se, kahūn har dam yahī sab se,
Mere sarkar aaye hain.
Saja do ghar ko gulshan sa, mere sarkar aaye hain..
来てくださったら、もう去らないでください、
この空っぽの世界から、この空っぽの世界から。
いつもこう祈るよ、誰にでも、
私の主よ、来てくださった。
家をバラの庭のように飾り立てよ、
私の主よ、来てくださった。