の「スヴァヤムヴァラ(婿選びの儀式 स्वयंवर)」を催すことにした。当時、結婚に際しては、娘自身が婿を選ぶというこの「スヴァヤムヴァラ」の制度が一般的であった。
ドラウパディーのスヴァヤムヴァラに課された条件は、極めて厳しいものであった。高く掲げられた柱の頂には、魚の形をした作り物が取り付けられており、
それは円を描くように絶えず回転し続けていた。その真下には油を満たした巨大な皿が置かれ、その傍らには巨大な弓が据えられていた。参加者は、その巨大な弓を手に取り、油の皿に映る魚の影だけを頼りに、標的を射抜かなければならなかった。
そして、この難題を見事に成し遂げた王子こそが、ドラウパディーの夫となることが公に宣言されたのである。
パーンダヴァの五兄弟は、当時エーカチャクラの町に身を潜め、バラモンの姿に扮して暮らしていた。彼らもまた、このスヴァヤムヴァラの開催を知ることとなった。彼らは皆、パンチャーラ王国内を旅して回っていたのである。
スヴァヤムヴァラの会場には、ドリタラーシュトラの百人の息子たちをはじめ、カルナ、シュリー・クリシュナ、シシュパーラなど、名だたる英雄たちが居並んでいたが、パーンダヴァの兄弟たちがバラモンの姿に身を包んでいたため、彼らの正体を見抜く者は誰一人としていなかった。
会場には、数多くの王子たちが集結していた。
マハーラージャ・ドゥルパダが立ち上がり、こう宣言した。
「我が娘は、次のような男を夫として迎えることとする。すなわち、この重い弓を引き絞り、弦を張って構え、回転する輪の中央を通り抜けるように矢を放ち、見事にあの魚を射抜いた者こそが、娘の夫となるのだ。」
その条件は、あまりにも過酷なものであった。多くの王子たちが次々と名乗りを上げたが、結果は皆、敗退に終わった。そもそも、その巨大な弓を持ち上げることさえできた者は誰一人としていなかったのである。
仮に持ち上げることができたとしても、矢を放つことまでは叶わず、あるいは放ったとしても標的を大きく外してしまう有様であった。シシュパーラ(शिशुपाल)、ジャラーサンダ(जरासंध)、ドゥルヨーダナ(दुर्योधन)といった強豪たちもまた、皆一様にこの屈辱を味わうこととなった。
やがて、カルナ(कर्ण)が意気揚々と立ち上がった。彼は弓を手に取り、矢を放とうと構えた。その瞬間、不意に弓の弦が彼の指から滑り落ちてしまった。弾け返った弦が彼の顔面を激しく打ち据え、痛烈な衝撃と傷を負ったカルナは、すごすごと自らの席へと引き返していった。
やがて、一人のバラモンの若者が立ち上がった。彼が弓の方へと歩み寄るのを見て、集会場はざわめき立った。「バラモンの若者が、どうしてスヴァヤムヴァラ(花婿選びの儀式)に参加などできるのか?」
誰もが不快感を露わにした。その最中、バラモンに身をやつしていたアルジュナが弓を引き、矢を放つと、見事に的を射抜いた。するとドラウパディーは、アルジュナの首に花輪(ジャヤマラ)をかけた。
誰もがこれに異を唱え、あたり一面は大騒ぎとなった。ビーマセーナは激怒し、一本の木を揺さぶって根こそぎ引き抜いた。彼はその木を肩に担ぎ上げると、アルジュナの傍らに仁王立ちになった。ビーマのその凄まじい姿を目にして、人々は皆、呆気にとられてしまった。
こうしてアルジュナ、ドラウパディー、ビーマセーナらは、静かに集会場を後にした。その後、あのバラモンの若者が実はアルジュナであったと知ったとき、ドルパダ王の喜びは計り知れないものとなった。
五人の兄弟は、ドラウパディーを母クンティーのもとへと連れて行った。母は小屋の中にいた。外から、アルジュナは恐る恐る母に呼びかけた。「母上、素晴らしいものを持ち帰りました。」
するとクンティーは、小屋の中からこう答えた。
「五人の兄弟で分け合いなさい。」
クンティーは托鉢の施しか何かだと思って、反射的に「兄弟で分けなさい」と言ってしまったのだろう。この偶然の失言は宇宙的必然として解釈されており、クンティーの言葉が持つ権威(母の命令)と組み合わさって、ドラウパディーの特異な婚姻形態を正当化した。
母の命に背くことなど、誰にもできようはずがなく、こうしてドラウパディーは、五人の兄弟全員と結婚することとなったのである。
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